SARS・感染症●

SARS・感染症


 21世紀に入り、新しい型の伝染力の強いインフルエンザ、さまざまな出血熱など、新しい疾病が出現している。

 とくに世界中で大きな脅威となったのが、2003年の春ごろから大流行したSARSである。

 SARSは正式には「重症急性呼吸器症候群」といい、2002年11月に中国上海で発生し、その後、世界中に広まった。

 WHO(世界保健機関)は原因となる病原体をコロナウイルスであるとして、「SARSコロナウイルス」と名づけている。

 なお、わが国の感染症予防に対する法律としては、長い間、伝染病予防法があったが、これは明治時代に制定され、100年が経過するという古いものであった。

 感染症を取り巻く状況は大きく変化しており、1999年には新しい予防法である感染症予防法が制定されている。



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年金・医療制度改革●

年金・医療制度改革


 少子高齢化社会を迎えて、年金制度、医療制度の抜本的な改革が急がれており、2003年6月にまとめられた「骨太の方針」第3弾でも、「社会保障制度改革」が盛り込まれた。

 「世代間・世代内の公平を図り、持続可能で信頼できる社会保障制度に改革する」として、改革のポイント

 @社会保障給付費の伸びの抑制と国民負担率の上昇を極力抑制、
 A年金制度の給付と負担の改革、
 B保険者の再編・統合、高齢者医療制度、診療報酬体系に
  ついての基本方針の早期具体化、
 C年金・医療・介護・生活保護などを一体的にとらえた制度設計、

などをあげている。

 具体的には、年金制度の年金制度改正において、頻繁に制度改正を繰り返す必要のない恒久的な改革を実施し、医療制度は国民皆保険制度の下で、サービスの多様化や、公的医療費の抑制などを行い、持続可能性のある医療制度へ改革するとしている。



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教育改革●

教育改革


 わが国の教育は大きな変化の中にあり、2002年4月からは完全学校週休5日制がスタートした。

 文部科学省が推進してきたゆとり教育の一環だが、一方で、学力低下を心配する声に配慮してか、エリート主義的な「学びのすすめ」を発表したり、「学力調査」を実施したりと、いささか整合性に欠く面もある。

 また、小泉内閣がすすめた「構造改革特区」でも、中高一貫教育の実施などいわゆる「教育特区」も多かった。

 大学をめぐる状況も大きく変化し、2003年10月に国立大学法人法が施行され、2004年には国立大学が独立行政法人である国立大学法人に移行した。

 さらに、現在大きく議論を呼んでいるのが教育基本法の改正である。

 2003年3月に発表された中央教育審議会の答申「新しい時代にふさわしい教育基本法と教育進行基本計画のあり方についてでも、その必要性にふれられていた。



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少子化対策●

少子化対策


 厚生労働省によると、2005年の合計特殊出生率は「1.25」と相変わらずの少子化が続いている。

 このため、国ではさまざまな少子化対策を行っており、1994年の「エンゼルプラン」とその具体策である「緊急保育対策等5カ年計画」をはじめ、1999年には「少子化対策推進基本方針」と「新エンゼルプラン」が、2002年には「少子化対策プラスワン」が策定された。

 さらに、2003年7月には、超党派の議員が提出した少子化対策基本法が成立。

 子育てのための雇用環境、保育サービスの充実、不妊治療に関する施策の充実などが盛り込まれているが、原案に、自己決定権に属する結婚や出産について、「家庭や子育てに夢を持つ」とまで入っていたことから、自己決定権の尊重の否定につながると多くの批判も寄せられた。

 そのため、「結婚や出産は個人の決定に基づくものであるが」との文言を前文に入れるなどの修正を行って、成立させた。



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男女共同参画社会●

男女共同参画社会


 男女共同参画社会とは男女が社会の対等な構成員として、あらゆる分野に自ら参加し、利益も責任も男女が共に分かち合う社会のことである。

 男女共同参画社会の形成に向け、1999年6月には男女共同参画社会基本法が公布・施行され、2000年12月には男女共同参画社会基本計画が策定された。

 男女共同参画社会形成を支える理念に「ジェンダー・フリー」という考え方がある。

 「ジェンダー」とは生物学的な性差ではなく、「男は仕事、女は家庭」といったように、社会のあり方や歴史、文化の影響を受けて形づくられてきた「社会的性差」のことをいう。

 その社会的につくられた性差、ジェンダーにしばられることなく、自分らしく生きることが「ジェンダー・フリー」の理念である。

 しかし、「男らしさ」「女らしさ」に固執する事例は少なくなく、男女共同参画社会の形成に向けて男女共に意識改革が求められているともいえる。


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ナノテクノロジー●

ナノテクノロジー


 「ナノ」とは10億分の1を表す単位で、1ナノメートルは毛髪の直径の何万分の1ほどの大きさとなる。

 この超微細な世界で、原子や分子を操作して加工する技術がナノテクノロジーである。略して「ナノテク」と呼ばれる。

 新素材、IT、バイオ、環境、医療など幅広い産業に不可欠な基盤技術で、わが国は、微細構造作製技術など世界をリードしている分野も多い。

 ナノテクノロジーという概念を提唱したのも日本人の教授であり、1974年という比較的最近のことなのでである。

 ナノテクノロジーは21世紀の新しい技術であり、新分野や産業がこれから生まれようとしている。

 研究は主に日欧を中心に発展してきたため、2000年には当時のクリントンアメリカ大統領が、ナノテクノロジーをITやバイオテクノロジーと並ぶ、国家戦略分野と定めた。

 わが国でも、2002年に文部科学省の「ナノテクノロジー総合支援プロジェクト」がスタート。


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クローン技術・ヒトゲノム●

クローン技術・ヒトゲノム


 クローンとは、遺伝子組成が同一の細胞群や個体群のことで、クローン動物とは、同じ遺伝子形質をもつ個体群をいう。

 1997年、イギリスで世界初のクローン羊「ドリー」が誕生。

 この成功で問題となったのが、クローン技術の人間への応用である。

 サミットでも取り上げられ、世界各国が規制へと動き出したが、2001年6月、クローン技術規正法が施行されたわが国が、結果的には法的規制が一番早かった。

 2002年12月、スイスに本部のある新興宗教団体がクローン赤ちゃんの誕生を発表する騒動などもあり、この問題は国際政治の重要な課題の1つとなっている。

 一方、ヒトゲノムとは人間のもつ遺伝子情報の総体のことで、その解読がアメリカを中心に進められてきた。

 そして、2003年4月、日・米・英・仏・独・中の6カ国の研究機関でつくる「国際ヒトゲノム計画」は、ヒトゲノムの解読を完了したと宣言した。


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確定拠出型年金●

確定拠出型年金


 従来の「確定給付型年金」が、あらかじめ将来の給付額を決めて積み立てた資金を予定利率で運用する前提で保険料を決めるのに対し、保険料のみ決めて積み立てた資金の運用実績に応じて将来の受給額が決まるのが「確定拠出型年金」である。

 わが国では、2001年6月に確定拠出年金法が成立、10月に施行された。

 アメリカの制度になぞらえて「日本型401k」とも呼ばれるが、制度内容はかなり異なっている。

 「企業型」と「個人型」の2タイプがあり、60歳未満が加入できる。

 「企業型」は企業の従業員が加入し、運用管理機関から提示された保険、公社債、預貯金、投資信託などの運用商品のなかから自身で選択する。運用の指示を加入者自身が行うわけである。

 一方、「個人型」は自営業者などが加入するものだが、勤務先が確定拠出型年金に加入していない企業の従業員も加入することができる。


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バリアフリー社会●

バリアフリー社会


 バリアフリーとは「障壁のない」という意味である。

 障害者高齢者などが安心して暮らせる社会がバリアフリー社会であり、高齢社会を迎え各方面でのバリアフリー化が求められている。

 その一環で、2000年11月、交通バリアフリー法が施行された。

 鉄道の駅や空港、駅周辺の道路や駅前広場などのバリアフリー化をめざしたもので、公共交通事業者に対してエレベーターやエスカレーターの設置、低床バスの導入などを義務付けた。

 また、バリアフリー化を目指したまちづくり条例を取り入れている自治体も多い。

 一方、住宅のバリアフリー化については、国土交通省が「長寿社会対応住宅設計指針」を設けている。

 さらに、2002年5月、盲導犬、聴導犬といった補助犬を同伴した公共施設や交通機関の利用を拒否することを禁止した身体障害者補助犬法が成立、宿泊施設や飲食店は、2003年10月から補助犬の同伴を拒めなくなった。


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介護保険●

介護保険


 高齢社会の大きな課題のひとつは介護の問題である。

 1980年代、介護は多くの家族を苦しめ、深刻な社会問題となり始めていた。とくに女性に重い負担がかかり、さまざまな悲劇も生まれた。

 そこで、介護を家族のみとせず、社会全体の問題としてとらえる「介護の社会化」が必要だとする意見が1990年代に入って急速に強まった。

 そして、1997年に成立したのが介護保険法である。

 ドイツについで世界で2番目の公的介護保険が、2000年4月からスタートした。

 保険者は市町村、被保険者は65歳以上の第1号被保険者と40〜60歳未満の第2号被保険者。保険料は40歳以上の国民が払う。

 介護を必要とする人は、まず要介護認定をうけ、介護度に応じてサービスを受けることになる。

 介護保険がスタートしてからも、ケアプラン(居宅介護サービス計画)を立てるケアマネージャーの質の向上や、財源の問題など、見えてきた課題も多い。


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